Glasscloudトップグラスクラウド Glasscloud.jp サービス名、およびドメインの変更について

■グラスクラウド Glasscloud.jp サービス名、およびドメインの変更について



株式会社ソーソーが運営してきた「オルカクラウド」ドメイン Orcacloud.jpとして10年近くサービス運営してまいりましたが、この度、サービス名およびブランド名を「グラスクラウド」ドメイン Glasscloud.jp とリニューアルしました。

日本医師会が発足したプロジェクト、日医標準レセプトソフトウェアORCAは、画期的な医療系IT「オープンソース」プロジェクトとして発足し、20年近くを経過しました。
オープンソースとは wiki
日医IT宣言 日本医師会オープンソース規約


オープンソース OSS の定義は国際的に定められています。OSS派生ライセンスが数多くあります(有名なGPLやApacheラインセンスなど)が、あるソフトウェアプロジェクトを「オープンソース」とうたう場合、 以下の基本的定義を踏まえていなければなりません。

「オープンソースの定義(The Open Source Definition)」
1:再配布を自由に認めること
2:ソースコードを無償で配布すること
3:派生ソフトウェアの配布を許可すること
4:ソースコードのどの部分が、作者オリジナルのコードかわかるようにすること(作者コードの完全性)
5:個人やグループに対する差別をしないこと
6:使用分野に対する差別をしないこと
7:プログラムに付随する権利はすべての再頒布者に平等 に与えられること(ライセンスの分配)
8:特定の製品だけに限定したライセンスにしないこと
9:他のソフトウェアを制限するライセンスにしないこと
10:ライセンスは技術的に中立であること


オープンソースは素晴らしい理念であり、これをうたうソフトウェアプロジェクトは、国際的に保証された自由性を背景に協力者(個人法人問わず)の参画を集めやすく、 みなさんご存知のLinuxやJavaのように、マンパワーリソースでは特定の企業組織に勝ることもあり、巨大な成功へ導くことがあります。

しかし、最初から商用として閉じたソフトウェア(WindowsやOracle DBなど)と違い、参画者も収益化のビジネスモデルが築きにくく、開発やメンテナンスの費用を誰が背負うのか不透明になりがちで、さらにプロジェクト統治の考えの違いから、 頓挫し解散していくプロジェクトも数多あるのも事実です。

弊社としては、ORCAプロジェクトのオープンソースの利点を活かし、ORCAプロジェクトと歩調を合わせながらもプログラムレベルで独自にメンテナンスも長年行って来ました。 一方で、ORCAもオープンソースプロジェクトで起こりやすい上記と同様の問題に当たり、近年、日本医師会がORCAプロジェクトのメインメンテナーとして運営していた開発、運用、サポートの部分を別組織の民間会社へと移行しました。

誰かがコストを負担しなければならないという問題の解決のため、日本医師会の動きに理解を示す一方で、オープンソースにのっとり、引き続き独自のメンテナンスおよびサービス運営しています。
ORCAというプロジェクトとは別にフォークしたオープンソースプロジェクトとしてスタートすることも検討しておりますが、再頒布になるため、どういった形がベストなのか現在慎重に検討しております。
参考 オープンソースのフォークとは wiki

弊社運営のLinuxmaniaというハードメーカーにおいて「オルカモデル」を唯一販売したメーカーであり、弊社の旧 オルクラクラウドはORCAをクラウド上で提供する国内最初といっていいサービスであり、ORCAの親炙の一助でありえたかもしれませんが、
弊社がGlassDolphin、GlassQkan L、グラスクラウドなど独自色が濃くなり、独自のメンテンナンスを行っている以上、 サービス名に「オルカ」や「ORCA」を含む名称を使い続けることは、経緯を存じないお客様に誤解と混乱を招き、ひいては日本医師会が発足したオープンソースプログジェクトのORCAにも ご迷惑をおかけすると考えため、サービス名、ドメインの変更を決断しました。

ユーザ様が、このグラスクラウドとしての利用を望まない場合、ORCAサポートベンダーへの変更もスムーズに出来るように 案内もさせていただきます。

今後の日本の医療ITとORCAが始めた医療ITのオープンソース理念の益々の発展を祈っております。

2022年3月25日 株式会社ソーソー 代表取締役 下野 友哉